通訳

紹介を見てものすごく惹かれた。ディレーニィの『バベル-17』みたいな感じなんだろうか。あるいは伊藤氏の『虐殺器官』にも通じるような?

通訳 (海外文学セレクション)

通訳 (海外文学セレクション)

ジュネーヴの国際機関で通訳サービスの責任者を務めるフェリックス・ベラミーは部下から報告を受けた。16カ国語を操るひとりの通訳が、同時通訳中に異常をきたすという。

問題の通訳は、「全生物が話す普遍言語を発見しかけているのだ」と主張するが解雇され、ベラミーに執拗につきまとったのち失踪を遂げた。

彼の狂気は伝染性のものだった。感染させられたベラミーは、奇怪な言語療法を受け、通訳が残した謎のリストを携え欧州中を放浪することに――

あらゆるものに隠れて鼓動する創造の恐るべき力。知的遊戯に満ちた、現代イタリア発幻視的物語。

東京創元社ホームページより