2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ル・ベスベ 花物語

お店のそばを通ることがあって、都会の真ん中とも思えない濃淡の緑に包まれた外観はよく見知っていたのだが、完全にフレンチレストランだと思っていた。いつか食べに行きたいなと思っていて同僚に話したら「や、あれは有名な花屋さんですよ」と、もの知らず…

インセプション Inception

本音を云えば、ケン・ワタナベを観に行ったと云うほうが正しいが、冒頭から投げ込まれる現実改変設定向けにコンマ数秒で脳を調整できるSF育ちでよかった。想像の彼方にいきなり連れていかれるので混乱するひとは多そうだ。『メメント』のときは意識の芝生を…

まだ明るい。

ゆえあって会社早退。 帰宅混雑前の電車は拍子抜けするほど空いていて、巨大ベビーカーもちらほら。すぐ近くでベビーカー上の二歳くらいの坊やとやりとりしながら振り返ったお母さんがどう見ても自分以上で、失礼ながら若々しいファッションの後ろ姿とのギャ…

戦う日常。

昨夜遅くに帰って納品を済ませてから寝たので眠い。こんな状態で仕事になるんだろうかと思ったが、不在にした数日間の情報(業務以外もろもろ含む)をアップデートするのに忙しくて、眠くなっているひまがなかった。やることはてんこもりだし。 念願かなって…

八重山の旅(2)

平坦な珊瑚で出来た島と、山がある島では、見られるものが違う。 沖縄県ではいちばん大きな河を遡上する。周囲はマングローブ林。東南アジアを旅するとよく見かける風景だが、本邦ではなかなかお目にかかれない。 森にはシダが生い茂っている。ヘゴの仲間も…

八重山めぐり(1)

那覇から石垣島に飛んだらそこから先は船に乗る。 このあたりのイメージとして、友人が制作に参加していたNHK朝の連続ドラマの存在がいまだに強いようで驚いた。自分は連ドラと縁の薄い生活を送っているので、あのドラマについても友人が語ってくれた話を…

バケもの退治とあとのまつり。

飛び込んできた仕事はひとまず終了。不馴れな化学系案件なので訳語をひとわたり再確認してから納品する予定。昔いた事務所では化学ネタ=バケと呼んでいたが、まさに真夏のおバケ並みに遭遇したくないネタだった。ふだんやっている軟弱医薬系でも生化学が絡む…

ひとやすみ。

命はつづく、かもしれない。

仕事中にtwitterタブを開けるとはてしなくdistractedしてぜんぜん進まなくなるので、思ったことは速やかにここに投下して頭の中を鎮火。 連日の雨と暑さに勢いを得た雑草で大変なことになっている庭を見回って、睡蓮鉢を覗いたら、小さなものがつっと動いた…

神と脱獄。

ストロスの『The Fuller Memorandum』は、50ページまで読んだところで自宅仕事の依頼が来て、泣く泣く中断。 女王陛下の対オカルト秘密組織<ランドリー>のIT担当兼諜報部員ボブ・ハワードは、のっけからヤバい仕事で愛用の携帯端末を壊してしまった。い…

迷路。

コンクリの鯨の腹に飲み込まれたような気分で、面談の順番を待っている。年に数回訪れる機会はあっても、全体をじっくり回ったことがないからか、いつまでたっても内部の構造が把握できない。ここまで歩く間に吹き出した汗が、長い長い廊下を渡る風に気化し…

猫の首に鈴をつける。

となりの席でぐっすり寝ているサラリーマンの青光りする坊主頭をそっと撫でてみたくなる帰り道。 意識が空の状態で作業をこなしつづけて夕方が過ぎ、窓外が暗くなりだしたあたりからはずっと、美しい合成人間並みに共感能力を欠いているリーダー(フォークト…

白い飴細工のような。

自宅仕事を夜更けに納品→翌朝出勤時にここを更新、というパターンが出来上がっている気がする。土日のどちらかは家事を片付けながら家に居たいと思うのだが、子供絡みの集まりや平日不可の用事などが掃き寄せた落ち葉のように週末を覆い隠して、なかなかまま…

すくすく。

次の空。

先日、西の住まいがある街で流通しているミニコミ誌を買った。以前は新聞とともにポストに投函されていたのだが今号から書店売りになった。ふだんは東の住まいに居て、あちらの街のことをよく知らないので、市内紹介に特化した誌面を追うのが面白い。いくた…

Nothing Personal.

新人二人が職場に来て一ヶ月経った。年はそれぞれ二十代と四十代(子供あり)と、かなり離れているが、なぜか二人そろって水をやっても肥料をやっても育たない恐怖の社会人モドキである。職場で働くときのスキルやマナーが身についていない。仕事も(馴れて…