Martin Davies『The Conjurer’s Bird』

The Conjurer's Bird: A Novel

The Conjurer's Bird: A Novel

本屋で洋書の棚をふらふらしているときにこの作品のペーパーバックを見つけた。興味を引かれたが、買って帰るのは思いとどまった。ネットで内容を調べてから、と思ったのだ。

1774年にクック船長が南洋で発見し、英国の大博物学者ジョゼフ・バンクスが手元に置いていたという謎の鳥「bird of Ulieta」の剥製の行方を探す話らしい。

ネット上のレビューをちらちら読むと、鳥を探す羽目になる現代ロンドンの剥製師(英語「taxidermist」の語源はギリシャ語の「the arrangement of skin」との由)の追跡行と18世紀のバンクスの話が絡み合って進む、ナチュラリスト向けミステリといった趣らしい。タイトルは「奇術師の鳥」とでも訳せばいいのだろうか。訳書があるとすぐ読めていいのに。

バンクスはこんなひとなので、面白そうだ。今度買ってみよう。

wikiのtaxidermyの項には「Crypto-taxidermy」という語もあった。絶版になっている『秘密の博物誌』(筑摩書房)で扱われていたような、生きものの各部を繋ぎ合わせたニセモノ剥製のことらしい。日本も江戸時代にはずいぶん「人魚」を輸出していたようだから、ニセモノつくりの職人がたくさんいたんだろうな。

上記の本の代わりに、米国版『National Geographic』今月号と、トランスフォーマーのハヤカワ文庫本を買ってきたので、寝るときに読む予定。