首が回らない話。
今年の夏はどこにもいけないのでむかしの写真を見ていた。
シーカヤックを漕いで訪れたこの島影の洞窟には、旧日本軍が戦闘機を隠していたという。すぐそばの浅い海底には零戦のエンジンとプロペラが沈んでいた。見上げた空を横切るのはヒコーキ鳥ことネッタイチョウ。純白の翼が青空に映えて輝いていた。
きのうの朝から首の右側が痛んで、首がそちらに傾けられない状態になっている。寝違えたのかもしれない。
「首がまわらない…」と息子にこぼすとすかさず「なに、借金?」ときたもんだ。小学生からそんなヲヤヂくさい答えが返ってくるとは…。塾で身体の各部を使った慣用句(顔を立てる、腹を割る、など)を習ってはいたようだが、そんなアレな言い回しまで教えられたんだろうか。たぶんそうにちがいない。のけぞるほどトリビアルなところまでやらないと入試には対応できないらしい。日本地理や歴史のみならず国連の各機関や世界地理まで勉強しているのを見ると、虫を探して遊び呆けていた自分の小学校時代とはあまりに違いすぎてびっくりだ。