CSI:Miami Heat Wave

Heat Wave (CSI: Miami)

Heat Wave (CSI: Miami)

嵐が近づくマイアミのホテルで、マフィアのボスが射殺された。

激しい風雨に曝される現場に部下とともにやってきたマイアミデイド郡警察CSI主任、ホレイショ・ケイン警部補は厭な予感を覚える。車から狙撃してそのまま走り去った犯人たちは一体誰なのか。この事件が、観光都市であると同時に麻薬取引の牙城でもあるこの街を仕切るマフィアたちの抗争の引き金となったら―――誰がそれを止められるのか。


三冊目のCSI:Miamiノベライズ読了。二冊目のFlorida Getawayからずいぶんと間は空いてしまったが楽しかった。いつものドラマ感覚で頭の中に映像化できるのでさらっと読める。デルコについて「the newest CSI」という表現があるので、話の時期はシーズン1初めくらい。

話のメインとは関係がないイェリーナもちらっと登場。ホレイショに対するCSIたちの「H」という呼びかけが頻出するので、吹き替え版しか見たことがない状態で読むと、なんだこりゃと思うかもしれない。字幕版でもよく「H」と呼ばれているのだが、その単語が独自の意味を獲得している日本ではちょっと使えない仇名だ(笑)

途中、こんな文があった。

Caine stepped in closer and looked at the gun within the Plexiglas cube. First introduced in Japan in 1977, the Super Glue technique was a lucky development courtesy of Fuseo Matsumur, a trace evidence examiner with the National Police Agency, who was using the adhesive to mount hairs on a microscope slide when he noticed that the glue made his latent prints on the slide stand out.

(略) What Fuseo Matsumur had discovered by accident nearly thirty years ago was now an integral part of crime scene investigation internationally. (p.57)

Matsumurは原文のまま。どこの国の人だよマツムルって(笑)

たぶん末尾の母音落ちだろうから、マツムラが正しいのではないだろうか。マツムレやマツムロの可能性もないとはいえないのが日本の姓の難しさだが。

National Police Agency」は日本の警察庁の正式英文名称なので、上記の説明が正しければ、CSIシリーズによく出てくるこの指紋検出法を発明したのは、本邦の科学警察研究所員フセオ・マツムラ氏なのだと思われる。wikiに当たってみたが、日本人の名前は出てこなかった。しかし鑑定関係だと有名な話なのかもしれない。

感想はただ一言。イケズなホレイショに萌えた。

次は何にしよう。そろそろヴェガスやNYのノベライズも読んでみたいのだが、ドラマを観てないと人間関係の変遷がよくわからないので飛びつくと危険。