嵯峨野亭

下記の本を読了したからというわけではないが、自由が丘で友達に会った。月曜日はこのあたりのご飯屋さんは休みが多い。だらだらと歩き回って、子供がいたら入れない店で食べたい! という彼女の希望(小学校に上がったばかりの女の子と、幼稚園に入ったばかりの双子の坊やたちがいて、ふだんは阿鼻叫喚の生活を送っているのだから無理もない)に従ってこの和食の店に入った。

友人は中学生のころから、イギリスとシャーロック・ホームズをこよなく愛している。当時熱心に読んでいた海外生活系エッセイストに師事するようになり、お菓子の先生にも可愛がられ、入った職場でも上司が名の通ったシャーロキアンだったりするなど、出会いにも恵まれているようだ。彼女が好きなことに傾ける熱意と努力はハンパではないから、縁とひとを呼び寄せるのだろう。

今は三人の子育てその他で想像を絶する毎日を過ごしているようだが、いずれ必ず、思うままに、エッセイに旅行に、玄人はだしのケーキ作りに、と活躍できる日が来るだろう。子育ては期間限定、一過性の仕事にすぎない。そのあともまだまだ人生は続くのだ。趣味は多いほうがいい。