救出作戦。

友人を占った。うまくいく秘策はないもんだろうか。

朝、先々週くらいに引っこ抜いて庭の隅に積んであったパンジーとクリサンセマムの残骸を片付けた。雨が多い時期で、土ごと引き抜いた根っこが湿っていたと見えて、パンジーの一部は、しなびてはいたもののまだ緑色だった。

全体としては茶色く乾いた山をゴミ袋に突っ込む前に、生きている葉と茎の周囲を丹念にチェックして、案の定そこで暮らしていたツマグロヒョウモンのお子さんたち三匹を救出。うち二匹はもう終齢くらいの大きさまで育っていた。まだパンジーが鉢に植わっているうちにのんきな親が産みつけたのだろう。パンジーの花の盛りとツマグロの産卵のタイミングは微妙にずれるので、この時期にパンジーを抜いて捨てるときは、目を皿のようにして赤子たちの姿を探すようにしている。今年はうまく保護できてよかった。こういうとき、虫目が備わっているのはありがたい。彼らの体はつや消しの黒で、また茎に沿って身体を伸ばしてとまっているので、その気がなければ、あるいはあっても、見つけるのは難しい。

三匹とも、まだ花が咲いているビオラの鉢に移してやった。

鳥や捕食者にみつからないか心配だ。はやく蛹になるといいけれど。去年やったように、ケージに保護したほうが安全かもしれない。

枯れ草の山を崩すとその下に集っていたダンゴムシやワラジムシ、ヤスデやハサミムシその他がどっと逃げ出して、あちこちの物陰に散っていった。こんなもの、風雨と彼らにまかせておけば良い腐葉土にしてくれるのだろうが、積んだまま放置しておけるほど庭が広くない。燃やすしかなくて、残念だ。

さくさくして軽いクラコットに、菓子をつくったあとに残ったマスカルポーネチーズを塗り、菩提樹の蜂蜜を垂らしてみた。手軽で美味しいおやつになった。