Verba volant, scripta manet.

美崎薫 Lifelog~毎日保存したログから見えてくる個性

第6回 ハードウェアの近未来

http://gihyo.jp/lifestyle/serial/01/lifelog/0006

三上のブログ―ブログは仮面舞踏会か:美崎薫さんのブログ批評をめぐって

http://d.hatena.ne.jp/elmikamino/20080918/1221751840

読んで感じたところを手短に。

手短にといっても、思考は一瞬でも書くのはなんと時間がかかることか(笑

いまここで書いているものは、本質的に自分が考えている「日記」とはかけ離れているので単に雑記と呼んでいる。内容は現実に自分の身に起きた/自分が感じたことのみであり、脚色もしていない。会話もなるべく忠実に再現している。個人情報保護の観点から必要ではない情報をすべてカットしてはいるが、基本はストレートに、をこころがけている。自分にとっての「仮面舞踏会」はむしろ、リアルの生活の中にあり、そこでは身になじんだ衣装と靴、そして仮面を外すことはほとんどない。

一日にあったことすべてを記すにはまた別の作業時間が必要になる。その時間を捻出することは、さきほど書いたとおり、現状では不可能であり、またそれが必要であるとも考えてはいない。書くとしてもウェブには書くまい。個人情報の羅列を電脳空間の不特定多数の眼にさらすことは、自分にとって、もっとも忌むべき行為だからだ。

自分の想像する日記とは、一日の終わりに鍵の掛かる手帳の中にこっそりと書き付けられ、記録者の死とともに棺のなかに葬られて炎に食われるものだ。

そのようなスタンスゆえに、他者のブログをそのひとの「日記」として捉えたことはない。ブログはブログ。旧来の日記とはまるで異なる、ウェブで生まれたこの異種の表現形態が、自分はとても好きだ。嘘が書いてあってもかまわない。それも含めて、書き手の言葉、表現だからだ。書くのも読むのも好きだから、どんなに時間がなくてもこうしてウェブに戻ってくる。

言葉は飛び去るが、書かれた言葉はとどまる。すぐにではなくとも、いずれ誰かの心にとどくこともあるだろう。

そんなかんじ。さあ、家事の時間だ。