英会話ヒトリゴト学習法
- 作者: 酒井穣
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2008/10/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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NED-WLT
英語を話すときの英語人格は、選べるのではないか?
ソースを思い出せないのでうわごととして聞き流してもらってもいいのだが、日本から米国に渡った日系一世の奥様方が、向こうで身につけた英語についての話を思い出した。
あの当時の生まれの女性らしく、家庭内ではしっとりと夫唱婦随の作法と話し方を実践している彼女たちが外に出て、ショッピングなど対外活動を始めると、家庭内でのおとなしやかな話し方とはうってかわった歯切れの良い英語でぽんぽんと米国人とやりあって、思い通りの戦績を収めて帰ってくる、というのだ。母国語の制約を受ける基本性格から離れて外国語を話すときに、人格が目的に応じて変わる、その良い例ではなかろうか。
さらにひとつ、身近な友人の例を。
頭脳明晰・容姿端麗を絵に描いたような彼女は、大学卒業後に異国に渡り、現地採用されて英語ネイティヴの同僚たちとともに働いた経験がある。
今も業務で英語を使っていて、海外に赴いてビジネス会話もこなし、パーティーだろうと会議だろうと英語のやりとりに不自由することはまったくないが、「英語を話すときの自分は嫌い」だと彼女は云う。
最初に就いた仕事では、会話のスピードも速くて自己主張の強い同僚たちにイジワルされたりしながら、ひとつひとつ日常会話から拾い上げるようにして口語を覚えて、言葉の弾丸から身を守り対抗する話術を学んでいったのだという。そのときの苦労が今も英語を喋るときの意識のベースに残っていて「英語を話すわたしってなんか意地悪なのよ。だから嫌い」なのだとか。
上記二件はいずれも受動的な英会話人格形成だが、能動的な英語人格形成について考えるのはとても面白い。
さらに精神的に不安定になるリスクはあるものの、英語の人格は、日本語の人格とはかけ離れているほうが脳内におけるブレインストーミングの振幅が大きくなるので、創造力は高まりそうです。
自分のふだんの人格とはかけ離れているというと…ええーと? 緻密で細心、哲学的思索と数字に強い冷静で粘り強い人格とか? うわ、ものすごく無理っぽいな。とにかく上掲の本を読んでみようかw