Some like it bloody hot.
twi(略)方面で話題になっていた激辛スナック『激辛マニア』。
好奇心に負けて買ってみた。
鼻に近付けるだけで粘膜を刺激するとうがらしの粉がたっぷりまぶされたカールといった趣である。粉を散らして吸い込まないように慎重に食べて、数分後には胃が熱くなってくる。胃の粘膜もやられているらしい。三つほどたてつづけに食べると口の中が痛くなって、味がわからなくなる。鼻の下に汗をかいているのに気付いた。食べたのがちょうど夕飯を作りはじめる前で、しびれた舌のせいで、作っている途中のおかずの味見ができないのには困った。
だが、食べられない辛さではなかった。
自分史上最辛だったのは、日本橋室町にあった或るカレー屋の「インド風カリーライス」だ。辛いもの好きの同期に誘われてずいぶん通った(そして死ぬ思いをした)のに店名を覚えてないのはどうしてだろうと思って今ググってみたら、店名不明でも有名なところだったらしい。蔦の絡んだビルのなかにあったので「蔦カレー」という異名もあったようだ。
あそこにいくときは、昼休みのベルが鳴ると同時に職場を走って出た。それでも店にたどり着くともう客が並んでいたと思う。さらっとしたルーの中に大きなジャガイモやニンジンが目立つカレーは、食べている間に口から胃までがどんどん熱くなって、昼休みが終わってもまだ口の中がひりひりするというシロモノ。結局上から下まで消化管全体がやられてしまうので、次に行くのは必ず数週間経ってからだった。それでも通うのだから、一種の中毒になっていたのかも。ググった情報によると、2007年に閉店してしまったようだ。あれがもう味わえないのかと思うとさみしい。<まだいうか
その後、神保町のインド料理屋でも、辛さで痺れた舌ごと下顎を取り外したいと思うほどの辛いカレーを食べたし、タイ料理屋でも……うーん、あまり意識していなかったが、自分はどうもかなり辛いものが好きらしい。
『激辛マニア』はあそこへんにくらべるとすこしぬるいかもしれない。翌日はトイレに走ることになる、というのが通説のようだが、どうだろう。今日は食べている途中で胃への刺激を中和するために牛乳を飲み、夕飯時には胃洗浄目的でビールも飲んでしまったので、さほどの影響はなさそうだ。
とはいえ、万人に勧められるものではない。
食べるときは飲み物を用意したほうがよろしいかと。