THIS IS IT

6月に逝去したKing of Popを、まだきちんと悼んでいないことに気づいて、独りで観にいった。若くすらりとした彼が、玉座への階段をあの長い脚でおおまたに駆け上がっていくのを、そして醜聞の毒矢に倒れるところをつぶさに見てきたので、これですべてが見納めになってしまうのが淋しい。

ステージのすべてを知り尽くしたカリスマに導かれるひとびとの熱狂、陶酔、歓喜は、夜空に散る花火のように輝いて美しかった。