朝霧の巫女4~6

朝霧の巫女 5 (ヤングキングコミックス)

ふつうの巫女さん漫画だと思っていた私が悪うございました。絵柄はかわいいといってもよいくらいなのに話がへヴィで暗くて、ずぶずぶと泥沼に引き込まれていくような快感が。いいぞもっとやれ。

主人公がこころならずも歩く幽冥のあわいの描写は、夜中に読むと背筋がそそけ立つ不気味さだ。大昔に手にした『リング』の原作も、読んでいる途中で不安になって何度も小休止をいれたが(普段はそんなことはしない)、あれと似ている。読み手の無意識の暗がりから、何かの恐ろしい影を引っぱり出してくる力があるのだろうか。

宗像教授とエヴァ帝都物語が好きな家族に渡してみようか。たぶん気に入るだろう。