オーケストラ! Le concert

共産独裁の体制に運命を狂わされたロシアの元天才指揮者が、いかにして再び舞台に立つチャンスを得たのか。めちゃくちゃな展開に大笑い。いっしょに観ていた年寄りの家族にもたいへん受けがよかった。救急車運転手の元チェロ奏者氏が良い感じ。

ソ連が崩壊して二十年。三十年前は本当にブレジネフとか書記長とか、そんなんが居たんだった、とあの当時を思い出した。「共産圏」という語が醸し出すドライアイスの煙のような冷気、五輪で目にした量産アンドロイドめいた選手の動きなど、あの雰囲気を子供に説明するのはむずかしい。

観たいと思う映画の情報は、映画館上映を逃してレンタルして観るそのときまでシャットアウトすることが多い。この映画の設定もほとんど知らなかった。こんなにがっつりロシア語が聴けるのなら、もっとゆっくり観たかった。<締め切りのため、仕事しながら鑑賞

流し観ていても、ロシア語が以前のようにまったくわからない宇宙人語ではなくなっている(すくなくともフランス語を聴くよりはいい)のは確認できた。ヒアリングがもっと上達したら、再戦を挑みたい。