転職から二週間。
翻訳の仕事をしている人間は職場に居ても「翻訳」しかやりたがらないから、つぶしがきかず使いにくい、と云われるのは残念ながらよく聞く話だ。たしかに、独立性が高い、猫族のような気ままで孤独な働き方を好む人間が多いとは思う。
自分は、群れの中でうだうだ雑用をしながら暮らすのも嫌いではない。決して得意ではないのだが、雑務が入ったほうが、気がまぎれて楽しいと思ったりする。
そんな犬的な資質を見込まれてしまったのか、新しく移った先で翻訳チームの面倒を見ることになった。リーダーというよりは折衝役、猫型の同僚たちのお世話をする係だと思っていたら、将来的にはもうすこし広く職場を見てほしいと云われた。
驚きのあまり、目玉がこぼれた。
ううーん。会議…キライなんですけど(こら