プラネテス
作者:幸村誠
出版社/メーカー:講談社
定価:¥ 680
一巻を買ってずいぶん経っていたが、息子が続きを読みたがるので買ってきた。全四巻だったっけ。
この巻では、木星航路を目指す主人公ハチマキの内面の葛藤が描かれている。息子は「ハチマキが怖くなっちゃったよぅ」というが、形の無い絶対的な存在に立ち向かうにはあれくらい足掻く必要がある。若いとか未熟であるとかそういうのも抜きで、はじめから足掻くことさえできない人間には存在さえ視認できない扉の前に彼は立つ。宇宙の悪魔に魂を売った開発者ロックスミス主任も天晴れ。先駆者の孤独ってのは凡人には理解しがたい。はっきりいって、かかわりあいにはなりたくないけれど(笑)
今から70年先を生きるハチマキたちは、宇宙に浮かぶスペース・デブリ=宇宙ゴミ(寿命がきた衛星、金属片などなど)を回収する仕事をしている。微小ながら無重力空間を高速で飛ぶデブリは、現在すでに深刻な問題になっているらしい。
宇宙開発関係でがんばっているひとたちのサイトはここ。
http://www.as-exploration.com/mef/index.html
見ていて悲運の探査機はやぶさのことを思い出した。
がんばれ、帰って来い!