しゃばけ

ブレイブ・ストーリー』中巻といっしょに買ってきたのだが、とっつきやすそうだったので、先に手を出した。

しゃばけ しゃばけシリーズ 1 (新潮文庫)

人気のある妖怪人情時代物シリーズの第一作。日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。このまえの佐藤女史も、ファンタジーノベル大賞@『バルタザールの遍歴』でデビゥしている。受賞作の幅の広さは「ファンタジー」という言葉の解釈に拠るものなのだろう。

この作者の本は初めてなので、文体になじめなくてすこし苦労したが、読後は悪くなかった。ふわりと浮世離れした雰囲気が、今とは何もかも違っている江戸の頃を想像させて好い。つづきも機会があったら読もう。

自分は小6のときに鬼平から時代小説の世界に入り、中学時代には吉川英治藤沢周平方面にすすんでいった。後悔はまったくないが、今考えるとなんだかちょっと険しい山登りだった気がする。それにくらべて、今の子供たちはこんなところからするりとあのジャンルに入っていくんだろうか。うらやましい。