真剣勝負。

仕事には間に合った。

新件は一ヶ月に一万ワード程度ならということで引き受けたのだが、今日一日でたぶんもう五万ワード超過。もともと持っている仕事も超農繁期なので、そんなにたくさん渡されても虻蜂取らずになってしまう。おまけに担当者は新人君でさっぱり要領を得ないメールを次々に送りつけてくる。PC画面前で赤くなったり青くなったりしていたら、電話会議に呼ばれた。時間ないので出たくないです! という気持ちをメールの行間にたっぷりこめて返信したのだが、だめだった。まあいいや。マイルドな担当氏を困らせてもしかたがないし。

先に送られてきていた資料に目を通しておいてほしいというので、英語版PDFを流し読み。財務報告部分の無い年次報告書みたいだと思っていたら、どうやらそのものだったらしい。アニュアル・レポートは、企業の「顔」のようなものだ。むかしはこれを作る側にいたので、クライアントの緊張感と品質へのこだわりも理解できる。役員の交替や財務的な修正など、できるところぎりぎりまで反映しなくてはならないから、刷り上がりを手にする瞬間までは気が抜けないのだ。資料としての性格上、一年に一度しか刷らないので、たった一字の誤植でも長々とあとを引く不名誉なミスになる。丁寧にやりたいが、時間は例によって限られている。しかもレビュー予定日には、すでにかぶりもの案件のチェックが入っている。終電覚悟か(遠い目)