久世光彦『美の死』を読んだりして、ちょっと美徳的によろめいていたに違いない。赤江瀑の短編集を買ってしまった。

花夜叉殺し (光文社文庫)

花夜叉殺し (光文社文庫)

腐る前の肉はいちばん美味いと云うが、赤江作品にはそんな印象がある。いっしょに買った月刊誌『Coyote』(特集は星野道夫氏)が夏のアラスカの空みたいにクリアに澄んでるとしたら、こっちは覗くのもはばかられるあかずの間の薄暗がり。

くたびれた。