万愚節、または誕生日。

花見もかねて鎌倉に出かけた。山のなかのレストランで窓から吹き込む春風を堪能しながらの食事となった。地名がそのまま店名になっている店だ。この二十年ほど利用しているが、本店まで来たのは初めて。デザートとコーヒーは、庭に点在するテーブルに移って賞味。息子の座った椅子にアリグモがうろうろと上がってきて、彼は喜んでいた。*1柔らかな色合いをした山林では、ヒヨドリやウグイスがにぎやかにさえずっていた。

帰り道、鶴岡八幡宮に詣でたのだが、すさまじい人出だった。参道脇の大銀杏はあいかわらずの存在感だ。

きのうもらった時計は、いわゆる自動巻上げの機械式時計なので放置すると停まってしまう。この種の時計は、動かし続けるためには毎日身につける必要があると、知識としては知っていたが、実物を手にするまではなんとなくわかっていなかった。餌がほしいペットみたいだ。まあいいか。日に当らない生活だから、腕時計焼けする心配もないし。

*1:ハエトリグモの中でも特殊化しているタイプだ。いつも見かけるものよりさらにアリっぽいと思ったら、大顎がない雌だったらしい。第一肢を伸ばして動かす様子がアリの触角そっくり。どういうきっかけでここまで似せることができるようになるのか、不思議でたまらない。