好きな本って勧めたくなる。

ヘッセの『クジャクヤママユ』を読み終えた息子いわく

「あんなに綺麗な翅がめちゃくちゃになっちゃうなんて、ぐっときたよ!」

ふふふ。やはり虫好きにはアピールする話らしい。しかしこのアンソロジーをこのまま読ませると、百閒先生や佐藤春夫先生やら、えらい渋い方面にいってしまうので、このあとはもうすこし若向きに行く予定。

そうだな、中島敦の全集から、南島ネタ短編をひとつは読んでもらおう。悟空と八戒のやりとりが笑える『悟浄歎異』がいいかな。←結局趣味から離れられない

とはいえ、塾の国語授業では今西錦司先生から光野桃氏、江國香織氏とバラエティに富んだ文章が使われているようだから、ネタは何でもいいのだ。とにかく馴れてもらうためだし。そういえば、きのうの全国学力テストの予備調査には「あなたの家には本がどれくらいありますか」という質問が含まれていたらしい。本の冊数なんて訊かれても困る。とっくに数えるのはやめたよw

ぼくらの心霊スポット

ぼくらの心霊スポット

明日からの彼の課題図書を調達。ついでに自分の本もゲット。

神を見た犬 (光文社古典新訳文庫)

神を見た犬 (光文社古典新訳文庫)

立ち読みした最初の短編『天地創造』から想像していたよりもずっと良かった。ううーん。波長が合うというか。今までのところでは『七階』がものすごく怖かった。『聖人たち』に出てくる海岸のモデルは「イタリアのマイアミ」の異名を持つリミニの海岸じゃないかい、とか友人の土産話などで脳内映像を補完しながら読んだ。いやあ、すごくいいですねCさん。しかしどうか諸進行で身体をこわされませんよう。