冬蛙夏草。

夕刊をとりにいったら、自分宛てにハガキが来ていた。きれいな宛名の字に心当たりはないままひっくりかえすと、木乃伊化した蛙の背から細い茸がひょろひょろ伸びている標本の写真だ。自分の趣味を知っているネットの友人が送ってくれたのだろうかと思ったら、アーティストの江本創氏の個展のお知らせだった。

http://sow.ggnet.co.jp/ex/publicinfo.htm

以前銀座で開かれた個展を見に行って、そこに名前と住所を残してきたのを思い出した。会場にいらした御本人は錬金術師のような黒い装いで、乾いた異形の作品群によくとけこんでいらした。

形のあるものをつくる喜びは格別だ。練り消しにさわりたくなった。