古都金沢。
晴れたけれど、風は冷たい。
整然として美しい金沢駅前。駅エントランスを覆う巨大なガラスのドームは、「もてなしドーム」と名づけられていて、「雨に濡れないようにそっと傘を差し出す金沢の人のやさしさ、もてなしの心」を示す設計。手前は加賀宝生能をイメージした木造の「鼓門」。そばで見ると本当に大きい。
天保元年創業の飴屋さん、「あめの俵や」の看板。店舗もかなりの年代もの。
東の茶屋街のある家で。首をかしげて観光客を見ているツバメ。
入り組んだ路地の一角にあったお店。ここでカレーとピザを食べた。セットでついてきたサラダは、山椒が良い風味付けになっていて美味しかった。夜はバーになるらしく、棚にはリキュール類がたくさん置かれている。こんな店で飲んでみたい。
店内に入って、靴を脱いで畳の上に。席は掘りごたつ式なので、座敷に座るのが苦手な人も大丈夫。レトロなインテリアで落ち着いている。建物は150年以上経った民家を改築したものらしい。
あんずのパウンドケーキ。柔らかそうな見た目に反して、生地がぎっちりと詰まっていて、食べごたえがあった。
近江町市場の手前にある市媛神社の狛犬。市場商売の守護神として京都の中央市場から勧請された。
狛犬の足に結ばれている紐は、誰かの願掛けの「足止め」。いなくなってしまった誰かが戻ってくるように、大切なひとがどこにも行かないように、という願いがこめられている。知識としては知っていたが、本物を見たのは初めて。解説はこちらに詳しい。
この街に行ったら、ぜひ訪れたいと思っていたのが金沢21世紀美術館(http://www.kanazawa21.jp/)。
いやがる同行者をひっぱって(申し訳ないことをしたが好奇心に負けた)、8月まで開催中の「ロン・ミュエック Ron Mueck」展を見学した。シリコンなどで作られた細密な塑像は巨大だったりとても小さかったり、しかしどれも夢に見そうな迫力。とくに皮膚の奥に透ける血管と足の裏のしわには唸らされた。作品を紹介しているブログ。
この美術館で有名なのが、レアンドロ・エルリッヒによる「レアンドロのプール Leandoro's Pool」。
一見、ただのプール。見る角度を変えるとこうなる。NHKの『日曜美術館』で紹介されていたのを見たが、実際に体験してみると不思議な感じだ。
行きよりも短時間で帰宅。
思ったよりも疲れなかったのは、車の設計によるものだろうか。ふだん乗っている車だったら、腰が痛くて大変なことになったと思う。
美術館につきあってくれた同行者に感謝。