風媒記憶。

友人の戯曲が地方の戯曲賞の最終候補に残ったという話が伝わってきた。

芝居を書くときは友人みんなの話を参考にしているのだと本人から聞いてはいた。今回、戯曲を読ませてもらって深く納得した。彼女といろいろ話すときは自分の記憶を公共の図書館に預けるような気がするのだが、それは間違いではなかったようだ。

書かれた言葉から語られる言葉へ、ひとりの想いから誰かに向けた想いへと、個の記憶が普遍の物語となって遠くまで運ばれていくその様子を見せてくれてありがとう。