まじりあわぬもの。

f:id:yukioino:20081223213335j:image

お土産にもらった硝子瓶の中の葡萄。流れ落ちる泡のようだ。

細身の瓶の肩から角のように突き出た二つの注ぎ口を介して、瓶のなかにオリーブオイルを、葡萄の形をした空洞にバルサミコ酢を満たすと、薄緑色の中にくっきり濃い紫の葡萄が浮かぶ仕組み。同じ瓶の中にあるのに混じりあわない二つの液体を、しばらく眺めていた。

明後日に子供の友達がいっぱい来るのでミートソースを煮たり、丸焼き用の鶏をスーパーに取りに行ったりしていた。ケーキは参加者のひとりのお母さんが焼いてくれるそうなのでうちでは調達しなくていいことになった。明日は掃除で一日が終わる予定。夕飯はどうしようか。明後日のことばかり考えていて、何も考えていなかった。うちに基督教の信徒はいないから何も特別なことをしなくてもよいのだけれど(笑)

先日、某所で一足早いクリスマスミサに出たとき、司祭が非信徒に対しても按手の祝福をしているのを見て、とてもびっくりした。誰でもその祝福の列には並んでいいとはいわれたものの、気おくれと違和感のせいで席から動けなかった。神社であればどこの社であっても拍手を打ち、頭を下げるのに抵抗はないのだが…。一日五回、メッカの方角に向かって礼拝できるかと問われたらできないと即答する。そういうレベルで、司祭の前で頭を下げることができなかった。聖書を読み、幾度もミサにあずかる機会を与えられながら、基督教は自分にとっては異教のままらしい。

週末のシュンポ打ち上げの前に伊藤氏の新刊『ハーモニー』(早川書房)を探しに行って、たぶんそれで今年買う本はおしまい。読了本は、今年は百冊をわずかに越えたにとどまった。昔のように年間二百冊くらいに戻したい。来年の課題だ。

f:id:yukioino:20081223215858j:image