Percy Jackson #1 The Lightning Thief

主人公はNY生まれ、ADHDの診断を受けて六年間で六回学校を転校した「問題児」のPercy、12歳。しかし彼は、実はギリシャの神と人間の間に生まれた半神半人 Demigod だった。

気まぐれだったり、自分がしろしめす領域以外には足を踏み入れることを嫌ったり、直接闘うよりは手駒に代理闘争をさせたり*1、人間と恋をしたりと、ギリシャの神様たちのやってることは三千年経ってもぜんぜん変わらない。

昔、「神様ってそんな自分勝手なもんじゃないだろ」と思っていた時期が私にも(ry しかし自分も年を取り、身近な年寄り世代に長く接しているうちにだんだん悟りと諦めをもって納得できるようになってきた。何でも好きなことをできる力があって、気まま。子供っぽいとさえいえる自分勝手さ、気に入らないことがあるとすぐに不機嫌になるし、怒る。まさに年老いた神々とはこういうもんじゃなかろうか。それに付き合わされるdemigodの少年少女たちも大変だが、さて話はどう転がっていくのやら。Harry Potterよりも純粋に子供向けなので、あまりアレなことにならないとは思うが、神話に語られた半神半人の英雄たちの運命を思うと気は抜けない…*2


Percy Jackson & the Olympians: The Lightning Thief - Book One

*1:そう、半神半人はそのように消費される可能性が高い。肉親である神様に"I have brought you a hero's fate, and a hero's fate is never happy. It is never anything but tragic."といわれてしまうPercy、かわいそうすぎる。

*2:ゼウスの息子ヘラクレスは途中で気が触れてわが子を殺したり、毒で身体が焼け爛れて焼身自殺。海の女神テティスの息子、トロイ戦争の英雄アキレウスも半神半人。彼らを教え導いたのはケンタウロスの賢者Chironであり、もちろんPercyも彼の監督下に入ることになる。