流れながら。

時間不足で予習が足りない、または予習内容に自信がない状態で授業に出るのは度胸が要る。びくびくしながら学校に向かった。

いやまあ、やはり出てよかった。ラテンアルファベットを読むのは即仕事を意味するが、キリル文字解読は道楽。仕事と仕事のあいだの良い気散じ。

毎回出てくる生徒の数は自分を入れて片手で数えられるくらいになった。マイナー語学の授業は学期末に向かって人数どんどん減るからね、宿題やっとかないと当てられまくって大変よ(にっこり)、と同好の士である友人から聞いていたのでびっくりはしないが、せっかく得た機会を生かさぬままとは、もったいないとは思う。語学は、はじめに達人に助けてもらってルールさえ覚えてしまえば、あとは好きなように遊ぶほど熟達するゲームだから。

先月後半から今月初旬にかけて今までにないボリュームの自宅仕事の依頼が来て、またしても目を開けているあいだずっと仕事をする羽目になった。しかし、仕事だけやっていたのかといえばそうでもなく、SF方面の集まりに誘っていただいたり、病気で長く会えなかった友人と再会したりと、楽しいこと嬉しいこともたくさんあった。

書いておかなくては、と思いながら日常の急流に呑まれて、遠く遠くながされていくばかりだ。