エミリー・ローズ、ナイト・ウォッチ、バッド・エデュケーション。

忙しくて観にいけなかった映画をレンタル屋で拾って、一週間で消化した。

エミリー・ローズ デラックス・コレクターズ・エディション [DVD]

悪魔祓いの儀式を受けたひとりの少女が死んだ。悪魔祓いのために、彼女を救えたかもしれない精神疾患の治療薬を止めさせてみすみす見殺しにした罪を問われる神父と、欲得ずくで彼の弁護を引き受けた女性弁護士の話。悪魔なんて信じてもいなかった彼女が、神父の無罪を証明するために、悪魔祓いの実効性=悪魔の実在を証明せざるをえなくなっていくのが皮肉である。法廷シーンと悪魔祓いシーン、それぞれ迫力がある。ドイツの実話をアメリカに翻案したもの。映画のおしまいのほうで、何も食べられずに苦しむ少女が受けた啓示と選択に、ちょっとぐっと来た。

ナイト・ウォッチ NOCHNOI DOZOR 特別編 [DVD]

ロシア版「マトリックス」。終わらない光と闇の戦いを鎮める古い協定に縛られた異能の連中を描いている。三部作の最初の話で、このあと「デイ・ウォッチ」(ロシアでは映画公開済みらしい)、「ダスク・ウォッチ」とつづく。光の支配者はスーツ姿のヲヤヂ社長@出版社、闇の支配者は自堕落なホームレスみたいな恰好で、大規模な呪いの解析にはPCが大活躍。日本では拍手(かしわで)を打つのは祈ったり祝福したりする仕草だが、ロシアの伝承では相手に呪いをかけるときの方法なんだろうか。獣人shapeshifterとして出てくるのも熊男と虎女なので納得(ヨーロッパなら人狼、中国なら虎人、ブラジルならカワイルカ、日本ならキツネ、タヌキや蛇などと、文化によって人に化けるといわれる生き物は違う)。西欧とも違う東欧の民俗が透けて見えて、面白い。ロシア語の日常会話ってあんまり耳にしたことが無かったので新鮮だった。

バッド・エデュケーション [DVD]

数年ぶりに観る、アルモドバル監督の映画。若手映画監督として活躍する青年のところに、昔の友人と名乗る男が自作の小説を持ち込む。かつて二人は教会が経営する寄宿学校で友人以上の仲だったのだが…。ゲイが苦手なひとにはきついかも。

上記を途中まで書いていたら、家主の小言が始まったので退散。実家に居候しているのが悪いので文句は云えない。ブログやるひまがあったら友達に連絡を取れというご託宣だったが…究極の連絡無精なのでそれは無理。