カラスノエンドウのジャングルにて。

息子を塾に送り出してからひとりで近所の空き地に行った。

草っ原の中をうろうろ歩き回って、しゃがんで写真を撮るのは楽しいのだが、散歩の道連れの犬や子供がいないとものすごく不審者っぽくみえるんだろうな。虫探しって、いい大人がやるもんじゃないし…。ファーブルが昆虫を観察しているときに、長時間同じところから動かない彼の姿をみとがめた人々から何をしているのかとよく訊かれて閉口したというが、聞く人の気持ちも、聞かれるほうのうんざり感もよくわかる。

時間は14:30-15:30、うす曇。風がとても強く、雲を透かして輝く太陽の前を、さらにいくつもの薄雲が通り過ぎていった。カメラは…普通の万人向けデジカメ。マクロ機能と拡大鏡機能を駆使して無理やり撮影した。

f:id:yukioino:20070421161044j:image

オオイヌノフグリ Veronica persica。いつもならカラスノエンドウのまわりにぽつぽつと青い斑点が飛んでいるように見えるのに、なんだか目立たないと思ったら、どれも花びらが閉じ気味だった。曇りだったせいか。

f:id:yukioino:20070421161112j:image

ハナニラ Ipheion uniflorum。アップで撮ると違う花みたい。

f:id:yukioino:20070421161154j:image

保護色ばっちりのツチイナゴ Patanga japonica。近づくのがむずかしかった。いつでも跳べるように後脚にぐっと力が入っているのがわかる。

f:id:yukioino:20070421161230j:image

二紋型のナミテントウ Harmonia axyridis。コーティングしたお菓子みたいにつやつやだ。カラスノエンドウまわりでは常連のナナホシテントウは見かけなかった。違うところに幼虫もいたのだが、あまりに小さすぎてうまくピントが合わせられなかった。

f:id:yukioino:20070421161330j:image

スズメバチみたいに大きいキアシナガバチ Polistes rothneyi。というか、見つけたときはあまりの大きさにスズメバチと思い込んで、腰が引けた。日本のアシナガバチでは最大種らしい。忙しそうに獲物を探していた。前胸部に黄色のスジが2本縦に入っているのが、見分けのポイント。色も模様もとても美しいが、針が怖くて、風がびゅうびゅう吹いてむこうが草にしがみつくのに懸命になっているあいだに撮った。

f:id:yukioino:20070421161402j:image

クモ。仲間が多すぎて同定に時間がかかりそう。エメラルド色の照りを帯びた腹部の模様が、公家眉毛のお面のよう。

また来週行ってみたいが、ひまがあるんかいな。