脱出。

連休前はさすがに期限がきつい。それでも、どこからも飛び込み依頼がなかったおかげで、予定していた19時過ぎにはほとんどの案件を片付けられた。

まわりはみんなまだまだ仕事中だ。連休なんて妄想だといっているひともいるから、そっとデスクを離れる仕度をしていたら、息子から電話がかかってきた。彼は数日前から鼻水をたらしていたのだが、とうとう熱が出たらしい。即座にPCの電源を落として、デスクの上のものをぜんぶ引き出しにしまいこんで、足音をしのばせて日々の戦場を離れた。

年末年始より長い休みをこんな季節にぽんと与えられるのは初めてだ。去年は無職期間が三ヶ月近くあったのだが、戻る先がある休暇と、終わるあてのない休みではぜんぜん気分が違う。さて、すこしのんびりさせてもらおう。