連なる島に暮らしている証拠。

id:elmikamino氏のところでニホンカナヘビの写真がアップされていたので、比較のために、このまえうちに来たカナヘビの横からの写真を探してきた。三上氏が撮られた写真の個体とくらべると、目のうしろに続く模様がほとんど同じなのがわかる。

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飛べない生きものがあっちの島こっちの島(北海道も本州も巨大な島だ。あらためて書くとなんだか変だけれど)に暮らしているのは、そのあたりがむかし地続きだった証拠だ。しかもニホンと名がつくとおり、彼らは日本列島の固有種なのだという。

「列島」という語でひとくくりにされている、この無数の島々から成る地域の生態系がどんなに豊かで、貴重なものかはあまりよく知られていない。

以下に、生物多様性保全団体コンサベーション・インターナショナルのページからの文章を引く。

コンサベーション・インターナショナル(CI)は、地球規模での生物多様性再評価を実施した結果、緊急かつ戦略的に保全すべき地域として世界34ヶ所の「生物多様性ホットスポット」を発表しました。今回の調査・分析では、ホットスポットが地球の地表面積のわずか2.3%でありながら、最も絶滅が危惧されている哺乳類、鳥類、両生類の75%が生息し、全ての維管束植物の50%と陸上脊椎動物の42%が、これら34のホットスポットにのみ生息していることが明らかにされました。。CIは、このホットスポットを主要な活動対象の一つにすえて、生物多様性保全活動を行っています。

ホットスポットとは、「地球規模での生物多様性が高いにも関わらず、破壊の危機に瀕している地域」のことであり、1988年にイギリスの生物学者ノーマン・マイヤーズ博士が、優先的に保護・保全すべき地域を特定するためのコンセプトとして提唱したものです。2000年にはマイヤーズ博士とCIの協働により、ホットスポットは地球規模での生物多様性保全のための戦略として確立され、25ヵ所がホットスポットとして特定されました。

―――コンサベーション・インターナショナル

日本列島も、このホットスポットのひとつに選定されている。

http://www.conservation.or.jp/Newsroom/Press_Release/2005_02/Japan_Hotspot.htm

なにもかもが手遅れになる前に、アフリカやヒマラヤ、マダガスカルと同じくらい貴重で、そして危機に瀕した自然の中で暮らしているということに目を向けてくれるひとがもっと増えますように。