「記憶を消す薬」の話(GIGAZINE経由)

あれ、いまリンクしようとしたら見つからないな。まぼろし? 

要は記憶障害の副作用をもつ高血圧/狭心症治療薬、塩酸プロプラノロール(日本市場での商品名はインデラル)を積極的に使うとどうなるか、ということらしい。

Scientists find drug to banish bad memories

http://www.telegraph.co.uk/earth/main.jhtml?view=DETAILS&grid=&xml=/earth/2007/07/01/scimemo101.xml

The research has, however, sparked concern among parliamentary advisers who insist that new regulations are now needed to control the use of the drugs to prevent them becoming used by healthy people as a "quick fix".

But the US scientists behind the research insist that amnesia drugs could be invaluable in treating patients with psychiatric disorders such as post-traumatic stress.

きのうまで読んでいた作品で描かれた、戦闘時の兵士の情動抑制処置に遠く繋がっていくようで怖い。恐怖や良心、痛覚…なければ戦うのはとても楽だが、それらを欠いた存在がはたして人間といえるのか。

この薬、心臓の機能に直で作用するものだけあって、禁忌(ぜったいに投与してはいけない対象)や副作用が多い。患者以外が入手する機会もあまりないだろうから、手軽に試す人間はいない…ことを祈る。消す記憶が選択できなければ意味がないし。でもひとたび可能になると技術と採算が折り合うところまで突き詰めていくのが資本社会の常だからなあ。手軽な詐偽から犯罪の証拠隠滅まで何にでも使えるヤバい薬が開発されませんように。