BBCウォーキング with ダイナソー 恐竜時代 太古の海へ

そのむかし購読していたNational Geographic誌で覚えたはずのネイチャー/生物学方面英語を確認するために借りてきた。とことん趣味を通じて英語を勉強しようとしているのがバレバレ(笑)

この番組は、何年か前の正月番組の一環としてNHK教育で放映されたことがあって、そのときは映像の迫力に親子で震え上がった。科学番組専門のケーブルテレビなどでよく見かける自然取材番組の体裁をとっていて、ナビゲーター役の動物学者氏がいろいろな時代の海を訪れては、調査船を根城に各種機材を駆使して、リオプレウロドン、モササウルス、メガロドン、クシファクティヌス、リードシクティスなど、名だたる古代の海の巨大怪物たちを探し、生態を撮影し、いっしょに泳ぐ。リアルなCGと実写が完全に融合した映像の美しさは必見。ダンクルオステウスやメガロドンを撮るときは、実際にサメ撮影に使用するような円形のかごに入るのだが、それに向かって潜水艦みたいにでかい連中がものすごい形相で突進してくるところなど、ハンパでなく怖い。タイムトラベルしてもぜったい海には潜りたくなくなること受けあい。巨大海亀アーケロンの背中につかまって泳ぐのは気持ち良さそうだけれど、でかくて獰猛なクシファクティヌス*1も泳いでる海だからなあ。

メインの巨大生物のみならず、脇役のイキモノたちもほとんど映像化されたことのない、興味深い種類がたくさん出てくるので、そのあたりもお勧めしたい。

深い海の中には不気味なものがいそうで怖いから潜りたくないというひとがときどきいるけれど、この番組で取り上げていたような時代の、何か根源的な記憶が爬虫類脳のどこかに刻まれてるんじゃないかと思いたくなる。ラヴクラフトも海を毛嫌いしていたという。海底の神殿に眠るクトゥルーもそういう遺伝子レベルの記憶が生んだ幻影だったりして。

*1:小田原の神奈川県立生命の星・地球博物館のエントランスに巨大な化石がある。あんなに大きいのにニシンの仲間らしい。