這いよれ! ニャル子さん

這いよれ! ニャル子さん (GA文庫)

「でも、ニャルラトホテプって。僕の知っているイメージじゃ、もっとこう、モンスターっぽいのだぞ。触手が蠢いていたりとか、吐き気を催す色した霧とか」

「お望みであればその姿にもなれますが……SAN値が下がりますよ?」

本邦の誇るネット文化(某巨大掲示板群的表現と様式美が随所に見られる)を縦軸に、クトゥルーネタを横軸にして広げた大風呂敷の、いちばん端っこのほうに位置するのだろうが、楽しく読了した。這い寄れ、ではなく、言い寄れと読んでさしつかえないだろう。変化球ながらボーイ・ミーツ・ガールなのだ。

彼女が渡したアレがトラペ(略)だったと後から気づくあたり、聖典をかなり忘れている。読み直したほうが良さそう。