ネオテニー・ジャパン―高橋コレクション neoteny japan

ネオテニー・ジャパン―高橋コレクション

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鴻池朋子氏を知ったのは、旅行先で彼女の作品を見た家族の言葉からだった。

「庭の樹の上から女の子の脚だけがぶら下がってたり、狼の毛皮をまるめて和室においてあったり、異様というか不気味だったけど、あんたは好きそうだから」と持ち帰ったリーフレットを見せてくれたのだ。

たしかに、異様で、ひと目見たら忘れられない作品群だった。いま調べてみると、家族が遭遇したのは2006年に岡山県大原美術館で開催された個展だったらしい。それから三年を経て、やっと本物を見る機会が巡ってきた。精神科医でアートの大コレクターである高橋龍太郎氏のコレクションの一部、90年代以降の日本の現代芸術家の展覧会が上野で開催されることになって、そのなかに鴻池氏の作品が含まれていると知ったのだった。平日に独りでさくっと行ってこようと思って、ネットであちこち調べているところを息子に見つかった。いっしょに展示作品の情報を見るうちに、面白そうだから自分も連れていけ、という。お気楽な単独遠征計画はあっさりとついえてしまった。

鴻池氏のみならず、奈良美智氏、山口晃氏、束芋氏、会田誠氏など、強烈な印象を残す作品に、息子は強烈な連打を食らったらしい。若い頃は古典/正統派に接したほうがいいんじゃないかとも思ったのだが、見たいというのだからしかたがない…。芸術としての意義や疑問については、美術教師でもある担任に聞くように云っておいた。

個人的には池田学氏の、巨大で不可解な『興亡史』を隅から隅まで眺められてシアワセだった。<細密絵が大好き

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手前の葉書は、鴻池氏のアニメ作品「MIMIO Odyssey」の女の子の脚をもつ蜂。かわいい。

次は東京オペラシティアートギャラリーの鴻池氏個展(7/18-9/27)に行こうかと思っている。人間の脚をもつ狼が描かれて、四枚並べると一幅の絵になる展覧会チラシも今日もらってきた。ネオテニー展の半券を持っていくと200円引きになるので、失くさないように取っておこう。