twitterの時間感覚、現実の時間感覚。
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/10/03
- メディア: 雑誌
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kindleなどについて読んでみたかったので。
水村女史の小林秀雄賞受賞インタビュー記事を読んで、彼女は日本文学をまるごと愛して、いわば二次創作を書くようにそのすべてを模倣・変奏していったのだろうという解読をしてしまった。
少し話がずれますが、ブログの力って驚くべきものですね。この本にかんしては、おかげさまで、最終的にはプラスに働きましたが、瞬間的にあれだけの言説がウェブで飛び交うのは、よいこと尽くめではないだろうと思います。
インタビュー記事(P.90)より引用
一昨日、twitterで騒がれていたauの「ハッシュタグかぶり」事件を想起した。
自分の観測範囲内ではなかったので、あとになってからほうぼうのまとめで経緯を読んだのだが、元広報屋としては、じつに恐ろしい時代になったといわざるを得ない修羅場が展開されたようだ。
twitter上に限らず「瞬間的にあれだけの言説が飛び交う」ネット世間では、第二、第三の似たような騒ぎがいつ起きても不思議ではない。
企業がわずか数時間で対外宣伝時の計画や姿勢を決定・変更することはとても難しいが、twitter上に居るときの感覚から測ると対応に数時間を費やしてしまうのではあまりに遅すぎる。宣伝に使うのであれば、すくなくとも、TLに貼りついて検索と観測を繰り返す担当をつくっておかないと、いつまにやら大火災が起きているとも限らない。幾度もRT(ReTweet:他人の投稿をコピーして再投稿する)されて、あちこちのTLに広まっていくうちにさまざまな誤解や思惑で色付けされていくネタを追えないのなら、twitterを使うのは難しい。マーケティングで有効活用するには新しい手法が必要だろう。
あのハッシュタグを使う前に、関係者は検索をかけなかったんだろうか。素人がブログのタイトルをつけるときでさえ、かぶりを防ぐためには検索が欠かせないご時勢だというのに。
今頃、あちこちの企業と代理店の広報宣伝系マニュアルの中には、twitterマーケティングに関するページが付け加えられているのだろう。あの光速めいた情報伝播速度を使いこなせる猛者が今後出てくるのだろうか。ネット観測はたのしいな(逃